孫はプレゼンの冒頭で動画を効果的に活用している。例えば10年6月の「新30年ビジョン」の発表会では、孫がステージに現れる前、同ビジョンを策定していくプロセスがスクリーンに映し出された。

映像には、前年の株主総会における孫の「来年の株主総会で新30年ビジョンを発表する」という宣言からスタート。グループの新入社員から幹部までが熱心に議論を交わす様子が描かれていた。それを見ただけでも、このビジョンの重要性が伝わってきて、その後のプレゼンに期待が持てるはずだ。

スライドは聴衆側にも置き、手元のメモは最小限にとどめる。目線は常に聴衆に(決算説明会/上・2012年3月期、下・2011年3月期)。

その後、おもむろに孫が登場し、スポットライトに照らされる。壇上の孫は、会場に集まった株主、社員、一般招待客に語りかけるように話しはじめた。