聴き手をぐっと引きつけ、最後には反対勢力をも納得させてしまう孫社長。6年間仕えた元参謀が伝え方の極意を伝授。

孫正義のプレゼンテーションには定評がある。ソフトバンクの新サービス発表や株主総会は、彼の話を聴くために会場が満杯になる。そしてそれは、インターネットでの動画中継でも変わらない。だが、ときとして世間から“大ボラ”と揶揄されることもある。

例えば2001年6月、高速で低額のブロードバンドサービスへ参入していく際もそうだった。発表の段階から「ヤフー!BBは100万人をめざす」と表明していた。しかも孫は、ADSL用モデム100万台の発注書にサインした。

(岡村繁雄=構成 遠藤素子=撮影)
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