自社株配当金138億円の経営者は誰だ?

海外投資家の圧力などもあり増配ラッシュが続いていることから、配当長者が続出している。所有する自社株への配当金が、1億円以上の主要経営陣を見てみよう。まずは、創業者やその一族が多い流通や外食、サービス、ネット、金融などメーカー系以外の企業である。(20114年6月~2015年5月に到来した年度末決算期における所有株や1株配当金で算出。大量保有報告書に共同保有分がある場合や、資産管理会社などの法人・団体のトップの場合も、その所有分を含めて株数を合計している)

配当長者日本一は、ファーストリテイリングの柳井正社長だ。同社の14年8月期の1株配当金は300円。柳井社長は、個人名義と共同保有分を合計すると同社の株式を4621万8000株所有しており、配当金は138億6540万円だった計算になる。15年8月期の1株配当金は350円を予定しており、所有株に変動がなければ、配当金は161億円を超す。

ソフトバンクグループの孫正義社長が所有している自社株は、2億3120万株。14年度の1株当たり配当金は40円であり、配当金は92億4800万円だったと推定される。孫社長の所有はすべてが個人名義であり、個人名義に限れば柳井社長の68億円を上回り、これまた日本一ということになる。