克服本の「場数を踏め」という言葉に、「それで治るならとっくに治っている」と怒りを覚えたことのある方もいるだろう。どう付き合うのが得策か。あがり症の元トップ営業マンで、現在は内向型営業マンの育成を専門にセミナーや講演などをおこなう、渡瀬 謙氏に聞いた。

自分で勝手に設定したハードルを下げる

あなたはひょっとして「うまくやろう」と思っていませんか? 私が問いかけたいのは、この一言に尽きます。

実は私も極度のあがり症で、人前に出たり、誰かに注目されたりするのが苦手です。ところが、リクルートでトップ営業マンになり、今ではセミナーや講演で大勢の人を前に話しています。かといって、あがり症を克服したわけではありません。考え方を改め、行動パターンを変えたことで、あがり症の自分と向き合うことができたのです。

私もそうですが、あがり症の人はとかく、完璧主義のええかっこしいなのです。100点満点を目指そうとして、余計にあがってしまう。まず、自分で勝手に高く設定してしまったハードルを下げて、うまくやろうという気持ちは捨てましょう。そのうえで、自分の目的が何であるかをしっかり見定め、それを達成することだけを考えればいいのです。