「秘密」「限定」「永遠」――1993年7月、日本政府が韓国で行った元慰安婦16人に対する聞き取り調査の報告書にはそう明記されていた。当時の自民・宮沢政権は、報告書の閲覧を日本政府幹部の一部に「限定」、国民には「永遠」に「秘密」にすると決めたのだ。今年に入り、産経新聞などがその内容を報じてきた。報告書を見た官邸関係者が話す。

「16人から聞き取りしたのに、報告書はわずかA4判13枚。元慰安婦1人につき1枚にも満たない。聞き取りの内容もお粗末。フルネームがわからない元慰安婦の証言が複数あり、慰安婦の半数の生年月日が不明で大半は出身地も不明。証言の中身も矛盾だらけでした」

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