利用者数は1年で30倍に増加

「今後は私以外の自社のライバーを増やして、もっと売り上げを伸ばしていきたい」

TikTok Shopに手応えを感じている森川社長の次の目標は、ライバーの育成だ。

ネオプラズマのTikTok Shopを支援するのは、ECサイトの構築やマーケティングを手掛ける「フロアスタンダード」だ。ライブ配信のプロデュースや広告運用のほか、TikTok Shop用のショート動画やInstagramの運用など、多方面から企業のEC事業を支援している。高松悠社長はTikTok Shopに関して「今は出店のチャンス」と力説する。

「利用者数は1年前に比べて30倍に増えて、今では年齢構成も35歳以上が約6割を占めていて客単価も上がっています。TikTok Shop側が買い物金額の半額を負担する大胆な割引クーポンなどを配布していることもあって、新規客も急増しています」

「今が出店のチャンス」と強調する高松社長
撮影=竹内謙礼
「今が出店のチャンス」と強調する高松社長

TikTok Shopは個人出品も可能で、アダルト系の一部の商品を除いて、さまざまな商品を出品することができる。手数料は商品カテゴリによって分かれるが7~12%。月額利用料が固定で発生する楽天市場やAmazonと比較しても、良心的な料金設定といえる。

買う気のない人に買わせるのは難しい

また、TikTok Shopと聞くと森川社長のような演者が登場するライブ配信をイメージする人も多いが、実際は商品の利用方法や特徴を紹介するショート動画も多く配信されている。「カメラの前で話すのが苦手」という人でも、短い動画で商品の良さを伝えることができれば、TikTok Shopで売り上げを作るチャンスは十分にあるといえる。

一方、TikTok Shopに出品すれば、誰でも簡単に売り上げが作れるものではない。高松社長がハードルの高さを感じるのは、「買う気のない人に買わせる」というTikTok Shopならではの商売の難しさだ。

「一般的なネットショップは、ユーザーが自ら買いたいと思って商品を『検索』して購入しに来ているので、最初から買い物への熱量が高いんです。対して、TikTok Shopはユーザーの嗜好性に合った動画を見せて買わせる『レコメンド型』なので、買い物へのモチベーションが低いところから引き上げていく必要があります。

TikTokでエンタメのショート動画を楽しんでいる人に、クレジットカードを出させて買い物をさせなくてはいけないわけですから、買わせるパワーはAmazonや楽天市場よりも必要になってきます」