ライバーが実演販売するTikTok Shop
TikTok Shopが注目を集めている。ショート動画のプラットフォーム「TikTok」にカート機能を搭載した「TikTok Shop」が日本でリリースされたのは昨年6月のこと。“ライバー”と呼ばれる出演者が生配信で実演販売をしたり、ショート動画で商品の特徴をアピールしたり、海外では人気のネット通販のスタイルということで、当時、EC業界で大きな話題になった。
導入当初、ライブ配信は日本の商習慣に馴染まないと言われていたが、予想に反してEC市場はTikTok Shopを好意的に受け入れた。
今年7月の日本経済新聞によると、出店者数は約5万社、流通総額は1年間で約500億円に達し、取り扱うジャンルもアパレル品や化粧品、食品や家電など、日常的な買い物から趣味性の高い高額品まで広がっている。
フットウエアメーカーの「クロックス」や、デジタル家電メーカーの「アンカー」など、大手企業も相次いで出店。新しいEコマースの売り方として確実に認知度を上げている。
「アマゾンで売れないものも売れる」
一方、20年以上、EC業界に携わってきた私としては、今のTikTok Shopの盛り上がりには懐疑的なところがある。いくらTikTokがよく見られているショート動画とはいえ、見知らぬネットショップのライブ配信をたまたま見かけて、欲しくもなかった商品を衝動買いするとは考えにくい。
しかし、周囲のEC業界関係者は、TikTok Shopの話題で持ち切りだ。
「TikTok Shopはマジで売れますよ」
「知り合いでTikTok Shopでバカ売れしているお店があるんです」
「ライブ動画だと楽天市場やAmazonで売れなかったものが売れますよ」
自分が「売れない」と思っているTikTok Shopが「売れる」となれば、私自身の考え方も変えていく必要がある。実際にこの目でライブ配信を見てみたいと思い、TikTok Shopの支援をしている会社の紹介で、撮影現場を見学させてもらうことにした。

