周囲の環境の変化に気づかない「罪」

その結果、織田信長がどういう最期をむかえることになったか。歴史が示す通りである。この織田信長の「自分は気にしていないのに、周囲の環境が変化したことに気づかない」という行動は、信長固有のものとおもいがちだ。

しかし、よく考えてほしい。

パワハラジジイ・セクハラジジイとやっていることは変わらない。

鈴木輝一郎『老害の戦国史』(毎日新聞出版)
鈴木輝一郎『老害の戦国史』(毎日新聞出版)

過日、筆者と同世代の芸能人(このとき60代なかばで、年金が下りる年代だ)がラジオ番組で、若い女性パーソナリティから「○○さん、歌っているときにも、あんなに高く足が上がるんですね」と話を振られ、「真ん中の足はもっと高くあがる」と失言し、釈明に奔走しているのが報じられた。

織田信長がいい歳をして重臣たちを殴ることについては「信長が悪い」と判断できるが、某芸能人の「真ん中の足」発言に対しては、「それのどこが悪いんだ?」「そんなクダラナイジョークも許されないのか?」と思わなかったか? 私は思った。若い頃にはその種の下ネタを放ちまくっていたからである。

これが「時代がかわるとモラルも変わる」ということだ。

……それにしても、めんどくせえ世の中になったものではある――ってな慨嘆が、そもそも「老害」だと承知のうえでの愚痴なのだが。

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