酒のカロリーは脂肪に匹敵する
それだけではありません。意外と知られていないのが、アルコール自体が、脂肪と同等のエネルギーを持っていることです。
アルコールは、1gが約7キロカロリーのエネルギーを持っています。脂肪は1g=9キロカロリー、糖・タンパク質は1g=4キロカロリーですから、単位重量当たりのエネルギーは脂肪に匹敵しますよね。
焼酎やブランデーなどの蒸留酒は、糖が入っていないから太らないという俗説がありますが、間違いなのです。
たとえばアルコール度数30%の焼酎は、100mLでアルコール由来約168キロカロリー、1合(180mL)では約302キロカロリーあります。
おにぎり1個分のカロリーです。同様に糖質ゼロ、アルコール5%のビールなら、500ml缶1本につき、アルコール分だけで140キロカロリー補給していることになります。
よく誤解されている言葉に「アルコールはエンプティカロリー」があります。
アルコールはカロリーが空っぽ(エンプティ)という意味ではなく、生きるために必要な栄養素が含まれていないという意味なのです。
生きるために必要な栄養素とは、糖質、タンパク質、脂肪、ビタミン、ミネラルのことを指します。
アルコール性肝障害に至る人の今と昔の体型
アルコールを1日60g(5%ビール500ml3本分)とっている方は、それだけで約420kcalのエネルギーをとっています。カラダに必要な栄養素をきちんととりながら、さらにこの量の飲酒をすると過剰栄養で太ってしまいます。
一方、この飲酒量のまま減量しようとすると必要な栄養素が不足してくるため、筋肉量の減少や内臓機能の低下が起こってしまうのです。
かつて、アルコール性肝障害から肝硬変に至る方は、「酒だけ」飲んでやせ型の方が多い傾向にありました。
近年は「酒を揚げ物や糖質とともに」飲む肥満を伴ったアルコール性肝障害の方が多くなっています。
肝臓は、脂肪化するだけで脂肪毒によって肝炎が起こりえます。
肥満によって脂肪化した肝臓にアルコールによる肝障害が加わると、肝障害はより重篤となり、肝線維化が急速に進行してしまうのです。

