見積りより1億円も安い工事費

東京・港区のT建築事務所が首都圏の超高層マンションの管理組合の修繕委員長に内容証明を送りつけたケースでは、T建築事務所は、大規模修繕の施会社選びを自分たちがコントロールできなければ設計コンサルタントを「辞退する」と修繕委員長を脅している。

山岡淳一郎『マンション 狙われる修繕積立金』(平凡社新書)
山岡淳一郎『マンション 狙われる修繕積立金』(平凡社新書)

T建築事務所は、「談合・リベート」のスキームを使って、工事費を増額しようともくろんでいた可能性が高い。修繕委員長が私に吐露した心情をもう一度記しておこう。

「内容証明を送りつけられたときは、落ち込んで、滅入ったけど、マンションは、わたしたちの財産。住民が修繕工事の業者を選ぶのに文句を言われる筋合いはない。住民を説得する根拠もモラルもないT建築事務所とは契約を解除して、縁を切りました。改修業界の人に聞いてみるとT建築事務所は札つきのようですね。あちこちでウチと同じように管理組合が大規模修繕をリードしようとすると、業務を辞退しているそうです」

その後、管理組合主導でコンサルタント会社を入れ替え、T建築事務所の見積りよりも1億円も安い工事費で大規模修繕を完遂している。

プレジデントオンラインをGoogleに優先表示

検索時に関連する記事が表示されます

【関連記事】
「日本円の紙くず化」へのカウントダウンが始まった…高市首相が狙う「借金1342兆円を帳消しにする」禁断の処方箋【2026年5月BEST】
地方衰退の一番の原因は「人口減少」ではない…山口の超富裕層が「住民税43億円」をまるっと抱えて移住した理由
大地震でまず確保すべきは水でも食料でもない…被災者が「これだけは担いで逃げて」という最も重要なモノ2選【2025年7月BEST】
差別はなかった、でもモバイルバッテリーは7回盗まれた…日本人義勇兵が見た「プーチンの軍隊の実情」
「年金だけで暮らす人」は早々に手放している…50代までに捨てておくべき「老後のお金を食い潰すもの」8選【2025年10月BEST】