休日の服装ではどんなことに気を付ければいいのか。スタイリストの森井良行さんは「流行中のワイドパンツを選ぶときは注意が必要だ。例えばユニクロはトレンドを押さえた男性向けパンツを数多く取り揃えているが、大人が選ぶと一発アウトになる地雷商品がある」という――。
ユニクロ
写真=iStock.com/Manuel Milan
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男性が間違いがちな「新定番パンツ」

「ピタッとしたパンツの男性を、街なかで見かけなくなりましたね」

以前、クライアントからそんな声をいただきました。この10年でジャストシルエットは減りましたが、だからといって若者のような太いパンツを合わせると「一発アウト」になるリスクを拭えません。

なぜ大人のワイドパンツ姿は、だらしなく見えることがあるのか。その背景には、ワイドという言葉のイメージに引っ張られた「ただ太いだけのシルエットを選んでしまう」という誤解があります。

そこで今回は、令和の定番スタイルで失敗しないための「ワイドパンツ選びのコツ」を解説します。

まず、ジャストシルエットに慣れ親しんでいる人ほど、ワイドパンツに違和感を覚えるという共通点があります。たしかに太いだけのパンツを選ぶと、だらしないイメージから脱却できません。ポイントは、単に太いものではなく、「ウエストまわりのくびれが強調される」ものを選ぶことです。

つまり、太く見えないワイドシルエットを探すわけですが、パンツ選びで失敗している人は、この視点が抜け落ちている可能性があるのです。これこそサイズが合っていないだけの「だらしない状態」に陥る理由といえます。

一見、矛盾した「太く見えないワイドシルエット」とは、具体的にどのようなパンツを指すのでしょうか。

女性の着こなしとの決定的な違い

ウエストのくびれが強調されると、たとえ脚まわりに余計なゆとりがあったとしても、パンツの太さより絞られたウエストのほうに目が行きます。街ゆく女性のワイドパンツ姿が、だらしなく見えない理由です。

では、この「くびれ」を意図的につくり出すにはどうすればいいのか。ここでカギを握るポイントがタックです。ワンタック、ツータックというようにスーツスラックスで見かける「あの前面に入ったプリーツ(規則正しく繰り返された布の折り目)」ですが、じつはくびれたウエストを強調する効果があります。

とはいえタックの数が増えるほど、物理的に「パンツの脚まわりも太くなる」という弊害は見逃せません。詳しくは後述しますが、これでは単に太く見えてしまうため、私はプリーツがない「変則的なタックパンツ」を推しています。具体的には、カーブタック(曲線的に布を折り込んだデザイン)やバレルレッグと呼ばれるシルエットです。

側面が丸みを帯びて張り出したカーブタックパンツ
筆者撮影
側面が丸みを帯びて張り出したカーブタックパンツ

樽を意味するバレルは、その名前どおり、脚まわりの生地がカーブしながら張り出したシルエット。これが「太く見えないワイドパンツ」の正体です。