「この価格なら買いたい」とどう言わせるか
どの商品を値上げするのか。どの商品を据え置くのか。どの商品をあえて値下げするのか。500円、110円といった分かりやすい価格をどこに置くのか。そして、原材料価格が下がったときには、それをどこまで消費者に還元するのか。
さらに重要になるのが、価格を変えたときに消費者がどう反応するかを見極めることだ。価格弾力性を踏まえて商品ごとの役割を考え、値上げ、据え置き、値下げを組み合わせていく。これからの価格戦略は、より緻密にならざるを得ない。
物価高が続き、しかも先高懸念が消えないときほど、価格は単なるコスト転嫁の結果ではなく、強力なマーケティング手段になる。
消費者は「安いものしか買わない」わけではない。必要なもの、価値を感じるものにはお金を使う。一方、日常的に購入する食品や外食では価格を厳しく見る。
だからこそ企業には、すべてを安くするのではなく、「ここは安い」と消費者が実感できる価格を意図的につくることが求められる。
物価高だから値上げする。そんな一方向の価格戦略から、企業は次の段階へ入り始めた。物価高だからこそ消費者の心理を読み、値上げ、据え置き、値下げを使い分ける。これから問われるのは、どこまで値上げできるかではない。消費者が「この価格なら買いたい」と感じる値ごろを、いかに見つけ出すかである。
検索時に関連する記事が表示されます



