「使い途中」でも金券ショップに並んだ
筆者も、中学生だった1990年半ばごろから金券ショップを利用するようになり、青春18きっぷのばら売りを購入して、「乗り鉄」旅を楽しむこともあった。5枚綴りでの販売最終年度となった1995年度(平成7年度)の夏休みには、事前に購入した5枚綴り1冊分では足りなくなり、追加で1枚を金券ショップで購入している。
当時の青春18きっぷの販売価格は1万1500円で1枚当たり2300円。金券ショップでは、それに若干の利益を上乗せして、2500円から3000円程度で販売されるのが相場だったと記憶している。また、当時の鉄道雑誌の巻末には、金券ショップでの青春18きっぷのばら売りの広告も見られた。
1996年春季分から、1枚のきっぷに5回分の日付スタンプを押す方式に変更されたが、それでも金券ショップの店頭から消えることはなかった。1回分または2回分を残して、金券ショップに売却されたものが販売されたり、金券ショップ側が顧客から買い取った旅行券を使用して旅行会社で青春18きっぷを購入し、ディスカウント価格で5回分を販売するケースなども見られたのである。
JRは「関係ありません」と通説を否定
こうした状況に対して、JRグループはいったいどのような認識を持っていたのだろうか。今年度の青春18きっぷの幹事社であるJR九州に取材を行ったところ、意外な答えが返ってきた。
「青春18きっぷの金券ショップにおける販売等については、コメントを差し控えさせていただきますが、効力変更と金券ショップでの販売は関係ありません」
1996年の変更については、複数人で利用する際には同一行程で旅行をするという趣旨に合わせるため、2024年の変更については、自動改札の利用を可能にしてお客様の利便性を向上させるためと回答し、巷で言われている「金券ショップでの転売対策」説を否定した。

