兵庫県高砂市の山陽電鉄高砂駅から徒歩5分。シャッターを閉ざし、外壁が劣化した「サンモール高砂」が、閉館から8年が経過した今も残されている。1976年に三菱グループが開発し、開業2日目には人口約8万人の街に9万人を集めたモールは、街の期待を背負った存在だった。それがなぜ廃墟になったのか。ライターの坪川うたさんがリポートする――。(前編)
駅徒歩5分にそびえる“本物の廃墟”
兵庫県高砂市の山陽電鉄高砂駅近くに、閉店後もなお廃墟のまま放置されているモールがある。サンモール高砂だ。
本連載においては廃墟モールを下記のように定義しているが、今回のサンモール高砂はこの状態を通り越して本来の意味での“廃墟”になっている。
開くことのないシャッター。むき出しのまま、ガランとした空き区画。撤退したテナントに散乱する備品。買い物や食事を楽しむ人が少なく、ショッピングモールとしての賑わいが感じられない。
高砂駅から南へ徒歩5分ほど歩くと、「サンモール」と書かれた大きな塔屋が目に入る。近づくと、ショッピングモールらしい形の建物がそびえている。エスカレーターや中央の広場もそのままの姿で残っており、かつて買い物客が行き交った様子が想像できる。
しかし今は一面シャッターを下ろしており、そこに賑わいはない。外壁は著しく劣化しており、ボロボロである。フロアガイドは、時を止めたまま残されている。




