手書きで日記を書いたりメモをしたりする効果は何か。文房具ソムリエの石津ヒロシさんは「個人的な感情や体験を手書きで書くことが、心理的および身体的な健康によい影響を与えることが論文で報告されている」という――。

※本稿は、石津ヒロシ『文房具ソムリエの手帳時間』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

日記に書き込む女性
写真=iStock.com/Jacob Wackerhausen
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PCやスマホにはない「手書き」のメリット

PCやスマホは、非常に便利なツールです。スケジュール管理アプリもたくさんあります。しかし、手帳がもういらないわけではありません。むしろ、これからの時代こそ、手書きの手帳が重要なのです。

手帳の役割は、スケジュールを書き留めることだけではありません。手で書くことは、情報を脳にしっかりとインプットするためにとても重要です。

手書きのほうがタイピングより学習効果が高いというのは、今や世界各国の大学や研究機関で証明されています。

たとえば、米国プリンストン大学のミューラーとUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)のオッペンハイマーは、2014年、PCだけでメモを取ると、新しい知識を吸収しづらくなるという結果を報告しています。

たしかに、デジタルデバイスは便利ですが、手書きのプロセスには重要な効果があるのです。

では、なぜPCやスマホのようなデジタルデバイスには、手書きのようなメリットがないのでしょうか?

手書きで文字を書くという行為は、五感をフル稼働し、記憶情報の処理を促進する脳の活動です。