手帳を購入するのに最適な時期はいつか。文房具ソムリエの石津ヒロシさんは「1年単位の手帳は、自分の相棒を探す感覚で、買うべき日を決めておくことが大事だ。大人気の種類の手帳でもほぼ入手できる時期がある」という――。
※本稿は、石津ヒロシ『文房具ソムリエの手帳時間』(三笠書房)の一部を再編集したものです。
同じ手帳を「続けられる人」は多くない
これまで数えきれないほどたくさんのお客様に手帳を販売してきましたが、多くのお客様が同じ手帳を1年間続けられていないということに気づかされます。
そもそも、自分に合った手帳を選ぶということが難しいのです。
私が本書で手帳の使い方についてインタビューした手帳作家さんたちの中にも、「なかなか手帳が続かなかった」という方がたくさんおられます。
そして、そんな作家さんたちがつくった手帳の多くが、3カ月のサイクルになっていることも注目に値するでしょう。
手帳売場に行くとき、品揃えが多い大型店舗で手帳を選ぶ人は多いでしょう。じつはこの時点で、自分に合った手帳を探すのは難しくなります。
心理学には「検討できる選択肢が増えると、逆に選択が難しくなる」という法則があり、これはコロンビア大学のシーナ・アイエンガー教授による「ジャムの実験」などで広く知られています。
結局、好みのデザインや使い勝手のいいサイズで選んでしまったりします。
しかし、デザイン性を追求するあまり、いざ書いてみたら自分にとっては使いにくい手帳を選んでしまった方も少なくないでしょう。
また、小さいサイズでコンパクトな手帳を求めるあまり、実際に書きだしてみると細かい字を書かなくてはならなくなった、という方もいるでしょう。
こうなると、本来の手帳を使うシーンが限定されてしまい、続かないという結果になりかねません。デジタルツール・アプリに移行する人が増えているのは、ITの発展だけではなく、このようなケースが多いという背景があるのも事実です。
しかし、手書きアウトプットの重要性を考えると、じつにもったいないことです。

