「しんがりを務める小売業」が求められている
チェーンストア理論は、基本的には縮小する商圏を想定してはおらず、右肩上がりの社会で、フロンティアを開拓して、店舗を増やしながら成長していく前提で構築されている。しかし、課題先進国日本では、右肩下がりの社会の中でしんがりを務める小売業が必要とされているのであり、その答えを用意する者が、この何十年か残存者利益を享受できる。そこで求められるのは、損益分岐点が最も低い店であり、それこそが最後まで生き残る権利を持っている。そこに最も近いのが、言わずと知れた店舗損益分岐点2億円を切るコンビニなのである。
コンビニはそのインフラ力を用いた社会貢献を通じて、新たな閉鎖商圏(課題解決と引き換えに、少しだけ高い利潤をもらえる商圏)とすることが可能である。そして、この新たな動きに関しては、ローソンがフロントランナーであるようだ。この実験を成功させることができたなら、ローソンは鈴木モデルではない、次世代コンビニを生み出したと胸を張れるようになるかもしれない。この取組は、単なるお題目的な社会貢献などではなく、これからのコンビニの成長余地を大きく左右することになることを、ローソンはわかって勝負に出ているのである。

