売上の7割弱は「すぐに食べられるもの」

こうして今では、国内セブン‐イレブンの売上構成は、加工食品27.3%、ファストフード28.5%、日配食品12.2%、非食品32%という比率となっている(図表1)。要は売上の7割弱がすぐに食べられる食べものとなっている。

【図表1】セブン-イレブンの商品別売上構成比
図表=セブン&アイ決算補足資料より筆者作成

コンビニは即食=中食の店として完成し、内食(≒家で料理を作る)のための材料を買う店であるスーパーマーケットとは、はっきりとした棲み分けができていることもわかるだろう。と言うことは、コンビニ中食市場が飽和に近づいたとしても、隣接するスーパーの市場を取りに行くことができるなら、飽和から脱却することが可能なのだ。コンビニはスーパーから内食需要を奪うことで再成長する戦略を構築すべきであり、これ以外に自らの強みを生かす道はないのである。

スーパーが成り立たない商圏を開拓

しかし、コンビニとスーパーが棲み分けを超えて、需要を奪い合う場合、時短閉鎖商圏を作ってきたコンビニは、スーパーと価格競争ができるのか? という疑問がある。その点は現在の首都圏に勃興したイオン「まいばすけっと(以下、まいばす)」との関係をみると、その懸念が現実のものであることが分かるだろう。コンビニと売場サイズで同じながら、中身は小さいスーパーであるまいばすは、イオンのインフラをフル活用して価格訴求でライバルと競争している。

まいばすの近くにあるコンビニも、重なる商材に関しては売上を奪われる影響が出ているという。価格競争というスーパーの土俵に入って戦うやり方は、時短閉鎖商圏を前提に生きてきたコンビニには向かない、というのが素直な感想だ。

とすれば、コンビニが内食需要を開拓するなど無理だ、ということになってしまうが、スーパーの経営が成り立たない商圏を開拓できれば、そんな競争とは無縁となる。一つの答えになりうると思われる事例が、ローソンによる地域共生コンビニの実験であろう。

地方において人口減少、高齢化などで商圏需要が減ると、損益分岐点売上が5~10億円のスーパーは閉店してしまうが、平均売上2億円ほどのコンビニは2~5店舗ほど存在できる計算にはなる。加えて、スーパー業界の事業環境変化がこうした立地の発生を後押しする。これから、スーパーの寡占化が急速に進むため、これまで以上に中小零細スーパーの閉店が加速することは避けられないからだ。