接客の極意とは何か。テーマパークコンサルタントの清水群さんは「ディズニーランドやユニバーサル・スタジオ・ジャパンでは『いらっしゃいませ』は禁句だ。あいさつ1つを取っても、そのあとの会話のハードルをぐっと下げる、会話をするための工夫がある」という――。
※本稿は、清水群『1割の顧客で9割売り上げる「沼るファン」のつくり方』(かんき出版)の一部を再編集したものです。
東京ディズニーランド ワールドバザール(写真=Dick Thomas Johnson from Tokyo, Japan/CC BY 2.0 /Wikimedia Commons)
ホスピタリティーはサービスの上位概念
サービスとホスピタリティーの違いは何でしょうか。
「いいサービスを提供しましょう」「それぞれのホスピタリティーを発揮しましょう」といった言葉は聞こえがいいですが、言葉の定義が伴わなければまったく意味がありません。
私は、コンサルティングや研修の場で、サービスとホスピタリティーをこのように区別しています。
●サービスとは、すべての人に等しく行うこと
●ホスピタリティーとは、一人ひとりに対して行うこと
飲食店にたとえると、こうなります。
●サービスは、注文を受けた料理を注文どおりに提供すること。
●ホスピタリティーは、ゲストの好みによって苦手な食材を抜いたり、アレルギーに注意したりすること。
ほかにも、足に障がいのあるゲストが来店したら、段差のある場所を避けたり、トイレやドリンクバーなどに行きやすい場所に案内したりすることもホスピタリティーです。
ホスピタリティーはサービスの上位概念です。サービスという万人向けのあたりまえの土台がしっかりしているからこそ成り立つことです。一流のサービス(こだわり)で強固な土台を作り、ホスピタリティー(気づきと行動)でさらに沼らせるという構造です。

