「意識のフック」をタスクに引っかける

ハードルを設けるメリットは2つある。

まずひとつ。いったん「ハードルを越える」という工程を挟むことで、誘惑から意識が逸れ、脱線せずに済む可能性が出てくる。

そして2つめ。本当に脱線したとしても、ハードルを越えていることで、いわば「意識のフック」がタスクに引っかかった状態になり、タスクに戻ってきやすくなる。

知らないうちに時間が溶けるのは、決まって「何となく環境に流されて脱線したとき」だ。だから、まず自分の「脱線傾向」を把握し、脱線したくなったときに必ず越えなくてはいけないハードルを設けておく。すると、タスクそっちのけで脱線してしまうという完全敗北は避けられるのだ。

誘惑を受け入れ、「スクワット50回」を設定

このときの、「ハードルの高さ」は要検討だ。

一番いいのは脱線しないことだから、何時間でも溶かしかねないような“強い誘惑”ほど、「越えるのが大変なハードル」を設けておくことが理想となる。

たとえば、うっかりスマホの通知を切るのを忘れていて、動画サブスクのアプリが、「ドラマ『○○』の最新話、ただいま配信中!」という通知を表示したとする。

それがずっと追いかけていたドラマだったら、すぐにでも見たくてたまらなくなってしまう。もはやタスクへの集中は風前の灯……いや、もうほとんど切れている。

ここで何となく誘惑に流されたら、もうその日のタスクが未遂に終わることは不可避。かといって、「ダメダメ、集中集中!」とハッパをかけても、おそらく効果は薄い。

まずは、誘惑を受け入れる姿勢を自分自身に示そう。そのうえで、実行をためらうようなハードルを課すのだ。たとえば「スクワット50回」なんてどうだろう(笑)?