仕事が速い人の納期には種も仕掛けもある
次に、優秀な人はなぜ納期よりも早く提出できるのかを紐解いてみたいと思います。
これは実は種も仕掛けもある手品なのです。優秀な人に頼むとすごい早さで仕上げるように見えますが、実はすべての仕事が早いわけではありません。
約束した〆切よりは早い。そして、ある特定の重要度が高い仕事を高速で仕上げて評価と信頼を得ているのです。
受けた仕事を今ある仕事より優先して、真っ先に取りかかれば、「もう、できたの!?」となります。
つまり、優秀な人がしている高速スピードの秘密は重要度によって優先順位を変えることで、早く仕事をしているように見せているのです。
しかし、これは営業の現場では当たり前のことです。たとえば、年間1億円の利益があり、定期的に仕事のオファーがある顧客と、年に1回しか仕事がない、10万円の利益の顧客ではどちらを優先すべきかは誰の目にも明らかです。
また、新規開拓で受注を狙っている企業からの依頼ならば、何をおいても真っ先に対応する。そして、評価と信頼を得る。そのような優先順位の入れ替えをできる人は弾力的に行っています。
優秀な人はもちろん仕事が早い部分もありますが、同じ人間なのですから2倍速で仕事ができるわけではありません。
早くできそうでも納期は多めにもらって、提出を早めにして喜んでもらいましょう。後は優先順位を調整して重要案件は先にするというスパイスを効かせて、仕事の早い人になりましょう。
「幸甚です」は一般的に使うべき言葉か
メールの文章は短くしようとか、箇条書きでもOKなどと言われたりもしますが、簡易で良いのか、丁寧にすべきか、言葉遣いも含めてなかなか難しく、迷ってしまうことも多いのではないでしょうか。
私も若手の頃ですが、「了解しました」と返信して、取引先の方から「偉そうに言うな!」と怒られたことがあります。
これは、私の配慮が足りなかったのですが、この取引先の業界は非常に厳格で、「承知しました」でも微妙で、「承知致しました」が一般的な言葉遣いだったのです。
私はこの取引先を担当させていただいたことで、拝受(受け取るの謙譲語)や、幸甚(幸いのさらにフォーマルな言い方)という言葉を覚えました。
メールの宛先に関しても、もちろん「役職」や「様」をつけます。私も業者の立場でしたが、その取引先から来るメールの宛名には必ず、様か殿がついていました。
また、こんなこともありました。若いチームメンバーたちが取引先の大手広告代理店の担当者を、「幸甚さん」と呼んでいたのです。メール文の最後がいつも、「○○していただければ幸甚です」なので幸甚さんなのですが、私が「それ、普通の言葉だよ。業歴の長い企業では使う所も多いよ」というと、チームメンバーはみんな驚いていました。
確かに当時、私がいた会社では「幸甚」という言葉は一般的ではなかったので、彼らにしてみれば意味が分からなかったのかもしれません。ですが、企業や業界が違えば、普通に使う言葉です。

