「一地方の事件を、政治利用している」
冒頭の中学校ポルノ事件に話を戻すと、この事件のあったザクセン州がたまたま自分の選挙区であるAfDのクルパラ党首が、国会でこの事件に言及した(曲がりなりにも警察の捜査の入っている事件である)。
すると、他党の議員たちは、ポルノを未成年に見せたことは間違いだったとは認めつつも(そう言う以外にないだろう)、「一地方の事件を全国に広めて、それを政治利用しているAfD」を強く非難した。要するに、悪いのはいつもAfDだった。
なお、公共放送の7時のZDFのニュースも、
ちなみにアマデウ・アントニオ財団は緑の党と近いと言ったが、CDUに近い財団は「コンラード・アデナウアー財団」で、資金のほぼ100%が税金。社民党と近い「フリードリヒ・エバート財団」も、やはり資金の95%が税金だ。
一方、AfDに近い財団としては「デジデリウス・エラスムス財団」があるが、ここにだけは政府は1ユーロも出していない。社民党、緑の党、CDUなどが皆で、AfDは違憲の可能性があるという理由でブロックしているからだ。公式政党であり、国会で多数の議席を持っているAfDを締め出す理由として、「違憲の可能性」が通用してしまうのだから、これも恐ろしい。
すべてのスポンサーは国民である
AfDは去年あたりから、「特定の思想を広めている団体に政府が巨額の補助金を流し続けるのはおかしい」として、財団やNGOに対する補助金全額カットを求めている。
米国ではすでに同じ理由で、トランプ大統領とイーロン・マスクがUSAID(米国際開発局)の閉鎖や改革を断行した。ドイツメディアは、当然、この動きを強く批判している。
いずれにせよ、ドイツには、民主主義の拡大や人権擁護などを理由にした使途不明金が多すぎることは、すでに何度も指摘されている。ただ、いくら憤慨してみても、元を正せば原資は税金。つまり、この使途不明金も、公立学校での疑問符のつく教育も、そのスポンサーは国民なのだ。
多くの国民がこれに気づきさえすれば、政府主導の国家プロジェクト「民主主義を生きよう!」など、ブラックジョークに格下げされるだろうと、私は確信している。


