すかいらーくが買収した北九州発のうどんチェーン「資さんうどん」が好調だ。全国100店舗を超えても、各店舗で出汁をとり続けている。巨大外食企業の傘下に入っても、なぜここまで“非効率”にこだわるのか。ライターの大関まなみさんが、資さんうどんの崎田晴義社長に聞いた――。
店舗で出汁をとることは変えない
資さんうどんの味が変わってしまうのか――。
2024年10月、すかいらーくHDは北九州発のうどんチェーン、資さんうどんを展開する株式会社資さんを買収し、完全子会社化した。その際、心配したファンも多いのではないだろうか。大企業の傘下になって味はどうなるのか、利益優先の効率化に走るのでは、と。
しかし、現在、資さんうどんの各店舗では店ごとに出汁をとり、創業時の精神を守っている。すかいらーく傘下になり、全国100店舗を超える一大チェーンになっても、店舗によっては1日20回以上出汁をとっているのは驚くべきことである。
資さんうどんの代表に着任後、崎田晴義氏は多くの選択を求められた。
「多くのファンの方々から、期待と不安のお声をいただきました。中には、資さんうどんでも人間のスタッフが消え、配膳ロボットが走り回るんじゃないか、という声もありましたね」と崎田氏は話す。
「均一化、効率化を考えればセントラルキッチンでの一括生産がいいに決まっている。でも、店舗で出汁をとることは変えません」
崎田氏にとって、とくに出汁は譲れないポイントだったという。なぜ、非効率ともいえる道を選んだのか。


