資さんうどん社長が語る240億円買収の真意
すかいらーくが資さんうどんを240億円で買収――。
2024年10月、業界を賑わせたこのニュース。買収当時の店舗数は72店舗、その年の売上高は160億円。これを高いととらえるか安いととらえるか。単に決算書上の数字を見ると「割高な買い物では」という見方もある。
それに対する崎田氏のアンサーは、ズバリ「安い」だ。「資さんうどんはガストに匹敵する当社の屋台骨になるポテンシャルを持つ」と話す。
その詳細の前に、すかいらーくグループ全体の業態構成から見ていこう。すかいらーくの中核となるガストは、下記図表1の「低単価」「ファミリーダイニング」の枠を担っていた。
しかし、昨今の物価高をふまえ、ガストが徐々に「低価格」からやや上へとシフトしており、その空白を埋める業態が必要となった。
かつてのガストのポジションを担える
そこで白羽の矢が立ったのが、資さんうどんだ。「かしわごぼ天うどん」は700円台で、シンプルな「かけうどん」は400円程度だ。客単価1000円以下に収めることは難しくない。店の雰囲気は一人でも家族連れも楽しめる。
「うどんだけでなくサイドメニューも豊富で、メニューは150種類以上ある。こうした点からも資さんうどんは専門店の要素を持ちながら、ファミレスの要素を持っていることも魅力でした」
かつてガストが担った「低単価」「ファミリーダイニング」のポジションを担えることが、資さんうどんを買収した決め手の一つだった。崎田氏は「自分たちでブランドをつくろうとすると、それなりの時間がかかる」とも語る。
では、その資さんうどんをどう展開していくか。すかいらーくが進めているのが積極的な業態転換だ。その方針の前に、資さんうどんの陣頭指揮を担うことになった崎田氏の来歴に触れておきたい。
崎田氏は、すかいらーくグループの「ラ・オハナ」、「むさしの森珈琲」、「イタリアン リゾート ペルティカ」など、おなじみのブランドをつくりあげてきた人物だ。新業態を生み出す業態開発のスペシャリストである。


