ウソを重ねてきた農水省
京都新聞は鈴木氏や農水省に騙されていない。マスコミはウソつき農水省を信じなくなっているのだろう。
農水省の本心はJA農協と零細農家のために高米価を維持したいということで一貫している。国民や消費者という視点は欠如している。
このため同省は2年前からウソにウソを重ねてきた。24年にスーパーの棚からコメがなくなったとき、コメは十分にあるとして、備蓄米の放出を拒否した。供給が増えて米価が下がることを恐れたからだ。しかし、民間在庫の状況からコメが足りていないのは明白だった。24年産米(新米)が供給されると価格が落ち着くと言ったのに上昇すると、だれかわからない流通業者がコメを隠しているとか流通が目詰まりしているとか、根拠もなく主張した。しかし、2度も調べたが、そんなコメはどこにもなかった。逆に、25年産は豊作なのに、JA農協が在庫を積み増すという操作を行い、コメの値段を一段と騰貴させていることに対して、何の手だても講じない。
このように国民を騙し続け、しかもウソがばれているのに、農水省の役人の誰一人として責任を取ろうとしない。自民党農林部会で幹部が謝罪しただけで、いまだに記者会見を開いて国民に謝罪しようとはしない。
それに、今回の輸出等を入れるとコメの需要が増えるので減反ではないというウソである。
高米価を維持するための異常な政策
しかも、鈴木氏が考えている「輸出を増やす」方法は、「減反を廃止して生産量を増やし(図表1では1000万トン)価格を下げて輸出も増やす」という真っ当な政策ではない。(減反)補助金を増やして、輸出しようというものだ。
「輸出」や「米粉」など主食用のコメ以外の用途のコメは、これまでも農水省は減反政策に組み込む形で利用してきた。
主食用のコメを減らすために、当初は麦や大豆などコメ以外の作物への転作が促されてきた。しかし、零細な兼業農家はこれらの転作作物を作る技術も機械も持たないため、転作が進まなかった。そこで考えられたのが、コメをコメの転作作物とする異常な政策だ。
「輸出用」や「米粉用」のコメは、高い主食用のコメの価格では流通できない。そこで、主食用のコメとの価格差を減反(=転作)補助金として農家に交付することで、これらの用途のコメの生産・流通が可能になるようにしてきた。
つまり、これまでも他用途のコメは減反政策の中に取り入れられ、政策対象とされてきたのだ。新しく他用途のコメの需要を作り出すのではない。

