「ハーバー復活イベント」で変化した潮目

潮目が変わったのは、2001年に1週間実施した「ハーバー復活イベント」だ。横浜中華街・横浜マリンタワー・横浜高島屋・旧横浜松坂屋前の4カ所で開催すると、松坂屋前には復活を待ち望んでいた客が溢れ、長蛇の列ができた。

「待っていた」と拍手で迎えられ、「亡き母との思い出が詰まったお菓子が復活してうれしい」と、涙するお客さんもいたそうだ。

「ハーバー復活イベント」当日の様子
写真提供=株式会社ありあけ
「ハーバー復活イベント」当日の様子

当日は、全会期分として見込んでいた数が瞬く間に売れ、初日だけで100万円の売上を記録。この様子が全国紙・地方紙で取り上げられたことから、期間中は連日お客さんが押し寄せた。

「僕が横浜マリンタワーのイベント会場にいたら、『ハーバー復活したの?』とものすごい喜ばれてね。『“ハーバー復活”って書かれた新聞見たよ!』とわざわざ買いに来てくれる人もいました」

その後、復活イベントの盛況ぶりを見た、旧「ダイヤモンド地下街」(現在は「相鉄ジョイナス」)の担当者から、「うちの通路で販売しませんか?」と声がかかる。そこで、半年間毎日、朝9時から夜9時まで、ワゴン販売を行った。

「『ハーバー復活』っていうたすきをつけて、毎日地下街に立って声を張り上げてました。そしたら、いろんな企業さんが視察に来たんです。『そんなにがんばってるなら、うちでも取り扱いさせてくださいよ』って、横浜ランドマークタワーや横浜ワールドポーターズなどのお土産専門店の担当者さんから、声をかけてもらえて。

……僕ら、がんばってる感をめちゃくちゃ出してましたからね(笑)」

地元スーパー、駅売店が起爆剤に

これを皮切りに、地元スーパーや駅の売店など、少しずつ取り扱い先が広がっていった。すると、大手スーパーのイオンやイトーヨーカドーから、「銘店コーナーへ出店しないか」とオファーが舞い込んだ。いざ取り扱いが始まると――これが起爆剤になった。

「大手スーパーには、他社のバイヤーさんがよく視察に行くわけです。だから、『イオンやイトーヨーカドーでハーバーの取り扱いを始めたんなら、うちでもやるか』と、一気に電鉄系スーパーや量販店へと広がっていきました」

株式会社ありあけ 代表取締役社長 藤木隆宏さん
筆者撮影
株式会社ありあけ 代表取締役社長 藤木隆宏さん

あまりに注文が殺到したため、当時は営業担当が深夜まで工場に待機し、できあがった製品を直接運送会社に持ち込んだこともあった。あまりの急拡大ぶりに、「石を投げたらありあけに当たる」と冗談混じりに顧客に言われたこともあったらしい。