夢から覚めるのが頻繁になるほど夢を思い出す
実験に基づく研究では、これが睡眠の断片化を増加させているのだろうと結論づけられている。断片化された睡眠自体は必ずしも問題ではないが、不眠症の場合、不安な覚醒につながると問題になりうるのだ。
就床時間の長さが睡眠に及ぼす影響を示す適例として、パンデミック時のロックダウン中に調査が実施された研究がある。当時、人々の睡眠時間はわずかに長くなったが睡眠はより断片的になり、ハヅァ族の睡眠と似たものになっていった。
就床時間は長くなり、夢を思い出すことが増えていたというのだ。研究者は頻繁に覚醒することが理由かもしれないと結論づけた。
夢を思い出すのはレム睡眠から覚めた時で、ほとんどの場合すぐに忘れる。就床時間が長くなるとレム睡眠と睡眠の断片化が増える。夢から覚めるのが頻繁になるほど夢を思い出すということだ。
就床時間の長さは睡眠の断片化と日中の活動に明確な影響を及ぼすが、就床時間が日によって違うと、主観的な睡眠の質にはどう影響するのだろう?
狩猟採集民の活動、休息、就床時間のリズムは極めて規則正しいが、産業社会のシフト制勤務では規則的な昼夜のリズムが乱されるのは明らかだ。
最近のある研究ではシフト制勤務だと睡眠時間は短く、ベッドで目を覚ましている時間は長くなり、中途覚醒する頻度が増えることがわかった。
夜勤明けに朝日を浴びて帰宅はサングラスを
大規模な体系的調査では、シフト制勤務の人の20〜30%が不眠症と日中の過度の眠気の両方を経験していた。「シフト制勤務睡眠障害」と呼ばれる症状だ。高齢者や朝型傾向の人はシフト制勤務で睡眠への悪影響をより強く受け、日中の活動機能が低下する傾向があった。
夜型傾向の強い人の場合、一般に主観的な睡眠の質への悪影響は比較的小さいとされているが、論理的には日勤シフトの期間中の夜型傾向の人の主観的な睡眠の質は低下するはずだ。
朝型傾向の人は、夜勤の前に少し睡眠をとるといい。夜型傾向の人は概日リズムにより夜間の眠気が少なくなるため睡眠の管理が難しい場合が多い。飛行機で眠るのが難しい人が夜のフライトを利用する場合にも同じことが当てはまる。その場合、朝型傾向の人は夕方や夜の早いうちにあらかじめ長い仮眠をとると楽になるだろう。
日中に眠る時は、夜より睡眠時間が短くなりやすいので、そのつもりで調整することが大切だ。いつものように6〜7時間眠ろうとするとイライラしかねない。それよりも、主観的な睡眠の質を改善することに気持ちを集中させる方がいい。
夜勤明けに朝日を浴びて帰宅する際、サングラスをかけるとメラトニンが適切に生成され、眠りにつきやすくなるはずだ。夜間は軽食をとり、脂っこいスナックは避けた方がいい。

