悩みのためにやる気が出ない理由

「締め切り間近の仕事がある」「今すぐ動かないと間に合わない」……それなのに、プライベートで悩みが生じたり、人間関係がこじれたりしていて気が重く、どうしても動き出せないということがあると思います。こうした問題が起きたときに「仕事に身が入らない」と感じて凹むのは、実は脳の合理的な防衛反応です。悩みのためにやる気が出ないのは、あなたの意志が弱いのではなく、脳が正常に機能している証拠なのです。

脳の深部には扁桃体という、アーモンド形の小さな組織があります。これはいわば脳の警備員のような役目をします。

ストレスや不安、怒りといったネガティブな感情が生じると、扁桃体が素早く反応し、「戦うか逃げるか」を決めます。このとき、脳は生命の危機に備えるため、不要不急と判断した機能、つまり仕事への集中力や意欲をシャットダウンしてしまうのです。

(構成=久保田正志 イラストレーション=武曽宏幸 図版作成=大橋昭一)