「メールをすぐ返そう」「締め切りに余裕を持って企画書を提出しよう」そう誓った直後は実践できたのに、いつのまにかグズに戻っている……。根性なしでも必ず続けられる方法を「習慣化」専門家が伝授。

「やる気」を出して歯を磨く人はいない

なぜかメールの返事をすぐ書く気になれず、後回しにしてしまう。企画書に着手しようと思いながら、気づけば別の作業をしている。「あとでやろう」の連続で、夕方には仕事が山積み……。そんな先送りグセにうんざりしている人は多いはずです。じつは「すぐやる」は生まれつきの性格ではなく、技術で身につけることができます。

かくいう私自身、筋金入りの三日坊主でした。しかしそんな私でも「すぐやる」がクセになるような習慣化のアプリを開発しようと、たくさんの人の挫折経験を聞いたり、約200万人の行動データを分析したりした結果、「すぐやる人」になるためのコツが見えてきたのです。それは「目標をすごく下げる」「例外をつくらない」「条件(行動するタイミング)を決める」の3つ。この三原則を守った人の30日間継続成功率は、守らなかった人に比べて最低でも8.23倍高いことがわかっています。

私は「習慣」とは、努力や無理をしているという苦しい感覚がなく、ほぼ自動的に行動できる状態だと定義しています。歯を磨くとき、やる気を出している人はいないでしょう。それと同じように、メールを見た瞬間に返信を書き始める、企画書のファイルを開いてまず見出しだけ打つ――こうした行動が何も考えなくても体が動く状態になること。これが「すぐやる」の正体であり、習慣化のゴールです。

(構成=長山清子)