自治体とJRの溝は埋まりそうにない
当時、遺憾の意を表した千葉県、千葉市、一宮町に改めてJR東日本の姿勢について尋ねてみた。現状については「利便性や地域ブランド、資産価値の低下に直結し、県民生活や経済活動、まちづくりなどに大きな影響がある」としており、今はとにかく元のダイヤに戻すところにゴールを置いているようだ。
だがそのために彼らが何をしているのかというと、JRとの「協議・要望・意見交換」といった言葉ばかりが並び、「あくまでJR頼み」の感が拭えない。一方で、鉄道にとっての商売敵である「高規格道路の整備」はせっせと進めている印象である。これでJRの心を動かすことなどできるのだろうか。
極端なダイヤ変更で生活を一変させられた京葉線直通快速列車の沿線住民。1月には作業ミスによる停電で山手線と京浜東北線が約8時間運転を見合わせるなど、トラブルが頻発している。ある京葉線の運転士からは「ダイヤ改正の度に『経費節減だ』と乗務キロが削られ、士気低下に繋がっている」との声も聞かれる。
経営陣は不動産にはやる気満々だが、鉄道事業に対しては、今はやりの「静かな退職者化」しているのではないだろうか。JR東日本の「当たり前を超えていく」というスローガンが「当たり前を壊していく」とならないことを祈るばかりだ。

