※本稿は、松田康生『お金の世界を可視化する 教養としてのビットコイン』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。
米銀はステーブルコインを巨大収益源に
【松田さん】銀行もステーブルコインにかなり大きくベットし始めました。もちろん、うまくいくケースと失敗するケースの両方を冷静に見極めながらですが、JPモルガンのジェイミー・ダイモンCEOなんかは明言しています。
【アワタニ】SNSをはじめ世の中では「暗号資産の時代が来る!」って言っている人がいるんですけど、松田さんのお話を伺うと「本当に来るかもしれない……」という気がしてきました。世界のお金を牛耳ってきた米国が本気で動いたんですから。
【松田さん】特に2026年は動きが顕著になります。
【アワタニ】仮にドルの半分でも変わってしまったら、何兆円どころか何兆ドルみたいなお金が流れますよね。そうなったら、使い勝手のいい暗号資産は世界中に流通するのかも。
【松田さん】そうですね。いまでも数千億ドルの市場がありますし、法律が整備されてウォール街の面々が参入すれば、普及も劇的に進むでしょう。
【アワタニ】そうすると、送金分野で期待されていたXRPはどうなりますか。
リップルのステーブルコインが有利に?
【松田さん】リップル社は、XRPレジャーと呼ばれる、いわばXRP版のブロックチェーンで発行した、RLUSDというステーブルコインを普及させようとしている状況ですね。
【アワタニ】リップル社もステーブルコインを出すのか!
【松田さん】リップル社は立ち回りがうまいんですよね。ちょっと話がズレちゃいますが、米国では「スーパーPAC」って政治団体を通せば、無制限に企業は献金できるんです。誰がいくら、という透明性さえあればいいって話で。
【アワタニ】日本とはだいぶ違うんですね。
【松田さん】日本は企業規模によって上限があり、米国は最高裁判決で上限がないんです。2024年の米国大統領選では、民主党のカマラ・ハリスに資金が集まりました。共和党のトランプにはイーロン・マスクがガッツリ出したんですが、じつはトランプ陣営の企業献金の半分近くは暗号資産業界からで。
【アワタニ】ええ! 半分も‼
【松田さん】バイデン政権が暗号資産業界を規制でガチガチに締め付けたから、怒っていたんですよ。その企業献金のトップ2が暗号資産取引業者最大手のコインベース社とリップル社です。リップル社は完全にトランプ政権にかけて勝ったから、いま、めちゃくちゃ有利な立場にあるんですよ。ありとあらゆる面で。
【アワタニ】だから、リップル社のステーブルコインが有利かもしれないのか。

