米大統領選は莫大な額のお金が動く

【松田さん】リップル社含め暗号資産業者は未来を見据えてリスクを取り、トランプ政権に大きくベットしました。負けていたら暗号資産業界はどうなっていたか、って話ですけど。

【アワタニ】米国の大統領選って、すごい額が動く大勝負なんですね。

【松田さん】コインベース社とリップル社は100億円近く献金をして、選挙戦を支えました。もちろん、それだけで大統領選に勝てるわけではなく、有権者の2割くらいを占める暗号資産ユーザー4000万~6000万人の支持もあってです。

【アワタニ】2割!

【松田さん】つまり、この人たちの意向をガン無視したら選挙に勝てなくなるってことですよね。その結果トランプが勝って、リップル社も貢献者としてある程度特別な地位を得ました。ホワイトハウスでの暗号資産の会合には必ず、リップル社の社長が呼ばれますし。

【アワタニ】戦国武将の論功行賞みたいです。

【松田さん】そういう面では、いい地位に入りました。なのでRLUSDは、ステーブルコイン戦国時代の侮れない存在です。従来の遠隔地決済をどれがひっくり返すか、銀行が発行したものなのか、いまメジャーなUSDTやUSDCなのか、はたまたぜんぜん違うものなのか。これから、決まります。

【アワタニ】決済戦国時代の幕開けですね。日本はどうなるんだろ……。

日本で誕生したJPYCとは

【松田さん】ステーブルコインを金融機関が扱っていいかは曖昧でしたが、それを定義する法律を先進国で最初につくったのは日本でした。この法律に準拠したのがJPYCです。

【アワタニ】あ、それ一時期話題になっていました。

【松田さん】じつは話題になる前から、JPYCはあったんです。でも最初は前払式支払手段(*1)っていう、いわゆるプリペイドカードやSuicaと法的に同じ位置づけのもので、この形だとユーザー間で自由に売買できません。PayPayがユーザー間送金ができるのは、PayPayという会社が仲介して残高を振り替えているからなんです。

*1 前払式支払手段
プリペイドカードや商品券など、前もって代金を払い後でサービスを受けられるしくみ。原則、ユーザー間での譲渡ができない。

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写真=iStock.com/AsiaVision
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