追加費用を払えないと乗れない「有料特急」の存在

もう1つ、埼京線との大きな違いは、京葉線を走る有料特急の存在だ。これもJRが主張する混雑偏重を生んだ原因の1つと筆者は考える。乗車券・定期券しか持たない利用者が使えない列車を間に挟むことによって、そこだけ運転間隔が開くからだ。しかも、東京駅を特急と房総直通の快速が連続で出るという、後続の各駅停車への悪影響必至のダイヤ設定であった。

では、どうすれば利便性を向上することができるのか。

グリーン車付き快速を導入すればどうか

このような特急列車は、中央線や東海道線でも導入されているグリーン車付きの快速に置き換えれば一定間隔のダイヤができる。京葉線内は通勤快速の停車駅、外房線・内房線内は特急の停車駅とした「通勤特快」と称した列車になるだろうか。過去には総武快速線でホームライナーを置き換える形で列車を増発し、乗車券・定期券しか持たない利用者も乗れるようにした実績がある。

JR東海道線のグリーン車
JR東海道線のグリーン車(写真=Matt Lucht/CC-BY-2.0/Wikimedia Commons

利用者の視点で埼京線のようにするなら、海浜幕張にも停まる通勤快速を復活させ、武蔵野線直通の列車本数(1時間あたり朝8本・夕6本)に合わせて各駅停車と通勤快速が走るパターンダイヤにすればいい(図表1、2)。

【図表】京葉線・外房線・内房線 理想ダイヤ案 朝ラッシュ時上り(30分サイクル)
筆者作成
【図表】京葉線・外房線・内房線 理想ダイヤ案 夕ラッシュ下り(30分サイクル)
筆者作成

そうすれば新木場駅ホームでは、どの方面に行く乗客も一定の長さの行列で収まり、快速列車の設定があっても混雑の危険度は大きく減るはずである。そもそも混雑の原因の多くは武蔵野線利用者の行列が占めているとの観察情報もあるが、これも平準化されるだろう。

京葉線の通勤快速は利用低迷も理由の一つに廃止されたが、そもそも停車駅が少な過ぎて使えるターゲットが狭いことに原因がある。埼京線の通勤快速が武蔵浦和にも停まってさいたま市南部の人が使えるように、京葉線の通勤快速も海浜幕張に停めて千葉市西部の人も使えるようにしていれば、埼京線のような未来になっていたかもしれない。これは千葉市長も提言していたことだ。