初めての「官能訓練」では惨敗

「色にたとえれば、原酒はさまざまな黄色や青色。それを混ぜ合わせて緑、つまり完成品にするのですが、黄色や青が多種多彩であればあるほど、思い通りの緑がつくれます。だから、少しでも原酒の違いを見極めるために、テイスティングをくり返す。プールに1滴ずつ水を垂らし、その違いを感知するようなレベルです」

数字にすれば、誤差とも思える100万分の1%の違いに気づける力が求められている、とでも言うべきか。しかも、鼻と舌でそれを判断しなければならない。

「1滴足すだけで、味が確実に変わります。後味の余韻が長くなるのです。だから、いったん味が決まっても、“もう1滴”を探してしまう」