売上7割、不動の人気はやっぱりこれ

あずきへのこだわりは発売から50年以上変わらないが、時代のニーズや嗜好の変化に合わせることも忘れていない。

「過去にはゆず、塩、コーヒー、甘酒などのフレーバーを限定で発売したことがあります。最近では昭和レトロブームに合わせ初期のアイスの復刻版や、こしあんなど新しいフレーバーを限定で販売しました。こしあんバーは2023年の発売時に2週間でほぼ完売し、若者層に好評でした」(嶋田)

2006年に発売した姉妹品の「宇治金時バー」「ミルク金時バー」は定番商品になり、2023年にはそれぞれ「あずきバー 抹茶」「あずきバー ミルク」にリニューアルした。

原材料をすべて北海道産で作った「北海道あずきバー」や、さらにプレミアムな原材料を使った「ゴールドあずきバー」、有機栽培の原料を使った「オーガニックあずきバー」などもラインナップに加わっている。

あずきバーシリーズ。売上トップ3が「あずきバー」「あずきバー抹茶」「あずきバーミルク」の「3兄弟」だ
撮影=プレジデントオンライン編集部
あずきバーシリーズ。売上トップ3が「あずきバー」「あずきバー抹茶」「あずきバーミルク」の「3兄弟」だ

定番化した「3兄弟」の売上構成比はあずきバーが7割、抹茶とミルクで3割ほどと、オーソドックスなあずきバーの人気ぶりがうかがえる。

目指すのは「どこでも買える定番アイス」

「あずきバー」はさらに進化を続けるのか、そして今後の目標は、と質問すると、嶋田さんは「高齢層が増えてきますので、形状に工夫をしていきたいと思います」と答える。一方、井村さんは目標についてこう語る。

「全国の小売店における取扱店率は約90%と、まだ伸びしろがあります。目指すのは、100%です。また、小売店だけでなく、飲食店、ホテル、銭湯などにも取扱店舗を拡大しています。ニーズに応えるために生産体制を整えたので、次の段階は売り方をどうするかを考えて、打ち出すだけです」

繁忙期にはあずきバーシリーズで1日約130万本生産している
提供=井村屋グループ
繁忙期にはあずきバーシリーズで1日約130万本生産している

井村屋が目標に掲げるのは「世界販売本数4億本」。生産拡大に向け、約40億円を投資した新工場もまもなく完成する。三重・愛知にある製造ラインを4本から5本に増やし、1.3倍増産できる体制に入る。

日本発の和風アイス「あずきバー」が、世界の「AZUKI BAR」になる日もそう遠くないかもしれない。

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