ゲオホールディングスが運営するセカンドストリートは、国内に923店舗(2025年11月時点)を展開している。店舗によって品揃えが異なるのが特徴だが、中には一昔前に流行した商品もある。どうやって高価買取、低価格販売を実現しているのか。ノンフィクション作家の野地秩嘉さんが、ゲオホールディングスの遠藤結蔵ゆうぞう代表に話を聞いた――。

※本稿は、野地秩嘉『セカストの奇跡 逆襲のゲオ』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

ゲオホールディングスの遠藤結蔵代表
撮影=西田香織
ゲオホールディングスの遠藤結蔵代表

熊の木彫り、博多人形、フランス人形まで…

2024年から1年半、わたしは10店近くのセカンドストリートを見に行った。ある店ではダウンパーカを売り、ダウンベストを買った。買い取り価格は3000円。買った価格は8000円。しかし、1度しか着ていない。着ていないうちに、「着てやろう」という意欲が失せたので、売りに行くつもりだ。人は着ていない洋服に魅力を感じなくなるのか。それとも、着なかったのは潜在的に「買わなければよかった」と思っているのか。

わたしの場合は両方の気持ちだ。セカンドストリートの店は大型店も見に行ったし、平均とされる200坪の店も行った。地域でいえば札幌の店、福岡の店も訪ねた。

10店近く見に行ったうちで、もっとも楽しかったのはスーパーセカンドストリート大宮日進店だった。とにかく大きな店で、衣料・服飾雑貨に限らず、楽器、スポーツ用品、家電まで揃っていた。

そして、「これはいったい誰が買うのか」といった品物もあった。

北海道の土産品のかつての定番、熊が鮭をくわえている木彫りの置き物があった。博多人形もあった。ガラスケース入りフランス人形もあった。こけしもあった。徳利と盃のセットで、徳利の表面に短歌が筆文字で入っているものもあった。昭和の時代、わたしの自宅にもあったが、すべて廃棄した品々がそこに並んでいた。買いたいとは思わなかったが、なぜ、これは“あんなに売れていたのだろうか”と感傷的な気分になった。

500円の服でもなぜ儲かるのか?

スーパーセカンドストリートには他の小売店やネット販売店には絶対に置いていない商品が並んでいる。そして“物を捨てずにおけば誰かが買ってくれる、そういう時代になった”とはっきりわかった。自宅にある「捨ててしまおう」という品物にはちゃんと価値がある。捨てるくらいなら、スーパーセカンドストリートに売りに行くことだ。

一般のセカンドストリートは衣料・服飾雑貨が中心だ。さまざまなブランド品が販売されている。ユニクロ、GU、リーバイス、アディダス、ナイキ、アンダーアーマー、アシックス、チャンピオン……。スポーツブランドが多いのではないか。GUのような低価格品から、高級ブランドまで揃っている。

そして、場所によって並んでいる商品は違う。都心の店舗には高級ブランド品が多く、地方のロードサイド店には少ない。それは店舗のある場所の近くの人が持ってくるからだろう。そのため、商品の価格も場所によって多少、違ってくる。高級ブランド品が多い店は高くなるが、地方のロードサイド店は全体的に安い。

ただし、高いとはいっても、数万円するものは少ない。どこの店も500円、700円、900円といった価格の商品が大量に並んでいた。それが売れなくなると、さらに安くなる。それほど価格が安くても儲かっているのは仕入れ値、つまり、買い取り価格が安いからだ。しかし、何もセカンドストリートが不当に安く買い叩いているのではない。リユース品の価格は新品よりは圧倒的に安い。

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