2005年の合併以降、業績が右肩上がりのアステラス製薬。日本企業同士の合併でありながら大胆なグローバル化に挑む同社が採り入れたのは、異文化を統合するための、公平で明快な人事制度だった。
両社の“遺伝子”が近いことが最大の決め手
市場での生き残りを懸けた企業の合併が注目されている。だが、サントリーとキリン、高島屋とエイチ・ツー・オー リテイリングの破談劇は“生みの苦しみ”がいかに大変であるかを浮き彫りにした。
製薬業界でも、1990年代後半に欧米を中心にM&Aが活発化し、その波は2000年以降、日本にも飛び火。外資を巻き込んだ再編劇が相次ぐ一方、国内企業同士の合併も急速に進んだ。その中でもアナリストたちに合併の成功例と見なされているのが、山之内製薬と藤沢薬品の合併で誕生したアステラス製薬である。
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