手帳の選び方、1週間の組み立て方法、自分の軸のつくり方……。時間管理の達人たちが試行錯誤の末にたどりついた実践的なテクニックと、その背景にあるセオリーを披露する。

▼田中和彦さんのメソッド

ワークライフバランスという言葉が普及したせいか、自分の時間を仕事とプライベートの2つに分けて考える人が増えてきました。しかし人生は2分法で切り分けられるほどシンプルではありません。会社で働く自分、遊んでいる自分以外にも、もっと多様な自分がいるはずです。

リクルートの副編集長時代は、分刻みで動いていたにもかかわらず、なんとか時間を捻出して映画のシナリオ学校に通っていました。そのときの自分は、仕事する自分でも、趣味を楽しむ自分でもない。「いつか映画の仕事をしたい」と願って地道に努力を続けていたもう1人の自分でした。