意見を求められたとき、適切に伝えるにはどうすればいいか。Metagram代表取締役の髙野雄一さんは「感想と意見は、頭のなかに構造がないと、簡単に混ざってしまう。意見を出すためには、2本の線を頭のなかに引くといい」という――。
※本稿は、髙野雄一『話のうまい人は頭のなかで「見えない図」を描いている』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
感想ではなく意見は言うなら構造を知る
ある日、遠藤先輩から社内チャットでとある記事が送られてきました。
〈最近の若手向けビジネス研修のトレンド〉という内容です。
遠藤先輩は「一言でいいから、意見が欲しい」とメッセージを添えていました。
私は記事を読み、すぐに返信しました。
「とても参考になりました。最近の研修ってユニークですね」
しかし数分後、先輩から返ってきたチャットは、
「うん。で?」
そこで、やっと私はハッとしました。
私のコメントは、あくまで感想でしかない。
遠藤先輩が欲しかったのは、感想ではなく意見なのだと。
感想と意見は、似ているようで、まったく別のものです。
しかし、頭のなかに構造がないと、この2つは簡単に混ざってしまいます。
なぜなら、感想のほうが圧倒的に出しやすいからです。
「面白かった」
「勉強になった」
「すごいと思いました」
これらの感想は、記事を読んだ瞬間に自然と浮かびます。
一方、意見はそう簡単には出てきません。
意見を出すためには、「何をもとに、どう考えたのか」という「事実」が必要になるからです。

