糖は“ひとつぶ”だけでもいい、空腹はNG

さらに、先ほど紹介した「エネルギー予算」を提唱するサウスダコタ大学のX・T・ワンと心理学者のロバート・ドボルザークも同様の実験をしていました。

「血糖値の絶対値ではなく、血糖値が“増えているのか”“減っているのか”、変化の方向が、自己コントロール力に影響を与える」といった研究を発表したのです。

伊庭正康『やる気ゼロからフローに入る 超・集中ハック』(明日香出版社)

つまり、糖をたくさん摂取する必要はなく、甘いものを“ひとつぶ”口にすれば、集中力が上がるというわけです。

「空腹」を解消することでも、集中力アップの効果を見込めます。

空腹時は、血糖値が下がっていますので、「ナッツ」を摂取するだけでも集中力は回復すると言われています。

空腹のままがんばってしまう、カロリーゼロの飲料しか飲まない、ダイエット中なので甘いものはガマン、ということであれば、集中力を高めたい時は、戦略として「血糖値を少しだけ上昇させる」方法も加えておくといいでしょう。

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