オオゼキが生み出した好循環
このように、お客さまのことを第一に考え、地域のお客さまのために商売をし、ムダではないかと思えるほど人手をかけて商売をしているにもかかわらず、商品の廃棄ロス率は1.5%以下(通常は3%前後)です。
ここにオオゼキの強さの秘訣がうかがえます。
本部主導ではなく、地域ごと、店舗ごとに需要を予測する
→各部門担当者が自分で仕入れをする個店主義を貫く
→地域に愛されるお店作りを各部門担当者の裁量でできるようになる
→自分で考えて工夫して売り場を作るようになる
→お客さまから「ありがとう」と言われて商品が売れていく
→仕入れたものが確実に売れるので廃棄が減り、店の利益率が上がる
→高い営業利益へとつながる
→その利益を社員教育・人材投資・商品開発・顧客への還元にまわすことができる。
これがオオゼキの善循環の仕組みです。
オオゼキでは「喜客の精神」と表現しているそうです。人(お客さま)を大事にし、人(従業員)を大切にしているから、オオゼキは高効率の企業となっているのです。
まさに、これからの企業経営の方向は、脱成長時代の経営を進めるオオゼキのような会社経営ではないかと私は感じています。オオゼキの人を大切にする経営に、その本質があります。