政治、経済ニュースは読む価値なし!

ネットニュース編集者 
中川淳一郎氏

ネットニュースの読み方は、いかに「自分ゴト」を探すかに尽きます。

たとえば、「伊勢エビパンフに誇大表示」という記事。あなたならどう読みますか。

ネットニュースの編集者である私の場合はまず、もうすぐ誇大広告をまとめたウェブページが出てくるだろうと予測します。実際に出てきたら、「こんなにある!誇大広告事例」といった記事を書き、読者に興味を喚起できないかと考えます。

ネットをうまく活用している人と、ただ時間を浪費するだけの人の最大の違いは、「自分ゴト」視点にあると思います。どうすれば企画につながるかと常に意識しながらニュースを選択し、読むことが大切です。

同じ記事であっても、ネットと新聞の場合、取り上げ方がまったく違います。新聞では重要度に応じて記事がレイアウトされますが、ネットの場合、図のように「北方領土問題」と「誇大表示」「なかにし礼氏」の話題が並列に表示されます。

重要なのは何を選ぶかです。企画のネタになりやすく、あなたに金と出世をもたらしてくれるようなネットニュースには、どんな傾向があるでしょうか。

1つ言えるのは、政治や経済の主要ニュースをネットで読む価値はほとんどないということ。新聞や雑誌で読むことができるし、それ以上に深い情報はネット上にあまりありません。また、多くの人が読む記事からアイデアを考えても、すでに誰かが思いついている可能性が高い。

ヤフーを見るなら、思い切って主要トピックを捨てましょう。狙うは「その他」。その日の新しい記事がそろい始める朝10時ころにチェックするのがおすすめです。

ただし、企画のネタを探そうとしても、そう簡単にはいかないのが現実。むしろネットを仕事に役立てる一番いい方法は、“都合のいい数字”を取るために使うことだと思います。