本連載では、“伝説のトップコンサルタント”堀紘一氏に、メルマガ編集チームがまとめたリーダーたちの悩みをぶつけ、ズバッと斬っていただきます。(2022年5月9日レター)

――元ソニーCEO平井一夫さんの著書で『異端のリーダーシップ』というタイトルが気になりました。異端の目線をもっていることが大事と自分なりにとらえました。これから優れたリーダーになるためにはどんな目線を意識すればよいか、いろいろなタイプのリーダーを見てこられた堀さんに教えていただければと思います。

【堀】昔、成長期にあった頃の日本企業では、本流を歩んだ社長候補が専務取締役から副社長になり、やがて社長に就任する、ということが決まりごとのようになっていました。しかしながら、激しい変化にさらされている今の日本企業では、取締役でもない執行役員がいきなり社長に抜擢されたり、突然外部から社長を迎えたりということが普通に起きています。そう考えると、今の世の中では、本流か傍流かは重要ではないと思います。

(構成=今井道子)