本連載では、“伝説のトップコンサルタント”堀紘一氏に、メルマガ編集チームがまとめたリーダーたちの悩みをぶつけ、ズバッと斬っていただきます。(2022年4月25日レター)

――日本を代表する製造業が会社分割の危機に直面するなど、深刻な経済ニュースが流れています。もし社内でガバナンス上の根深い問題が起きている場合には、マネジャーとしてできることはあるでしょうか?

【堀】社内でガバナンス上の根深い問題が長期間にわたって起きている場合は、一課長や一部長の力で問題解決に乗り出すのは極めて難しいと思います。長期間にわたって関わった人が多ければ多いほど、複雑にからまった糸を解きほぐすという作業は困難です。残念ながら、一人の人間の能力や一つの部の活躍で変わるレベルではありません。そのことを大前提に、次のような視点を持つようにしてはどうでしょうか。

(構成=今井道子)