桁違いの収入を手に入れるには何が必要か。「時間家計簿」をつけるとともに、あなたの「得意分野」を棚卸ししてほしい。それには、これまでに自分が「評価されたこと」と、心から楽しいと思える「好きなこと」、その両方のバランスがとれているかを確認してみることだ。

戦略とは、捨てると同義であることを知っているか?

成功している人ほど、私にこう言葉をかけてくれます。「あなたの人生にとって大事なことは何ですか」と。

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Step3 目標と現実を振り返る

私の場合は、先ほども述べたとおり、ファイナンシャル・プランナーとして、いまよりももっと稼ぎたい人が、さらに稼げるようになるためにサポートすることです。そして、「稼ぐ人」になるための思考法をより多くに伝えるための手段として、本の出版を位置づけています。

大事なことが見つかったら、その実現に向けてとことんやりなさいというのも、成功者たちに共通する教えです。そのためには、それ以外のことは捨てる勇気も必要です。限られた人生のなかで、あれもこれもと手を出しても、けっきょくはすべてが中途半端で終わります。

私も「旅館の再生をやってみないか」といったお話をはじめ、各方面からさまざまなお声がけをいただきますが、すべてお断りしています。私の強みは、新規開拓や売り上げ向上のための支援であり、旅館の経営ではありません。自分のやりたいことに忠実でいるためには、むやみに迎合しない覚悟も必要です。

自分のやりたいことの軸を見つけるには、幼少期にまでさかのぼって、自分が得意だったこと、周りから評価されたことを書き出してみるとよいでしょう。学校の先生にほめられたことや、会社の上司や同僚から評価されたことのなかに、自分が極めるべき軸があるはずです。

ただし、まだビジネスで実績を出していない若手社員の場合は、いまは仕入れの時期だと心得て、選り好みせずにいろんな仕事に取り組むことです。ビジネスの評価は他人がするものであり、周囲から評価され、少しずつ大きな仕事を任されていくなかで、自分の得意分野や軸が見えてくるものです。

軸が見つかったら、先ほども述べたように、それを実現するために必要なことをその道のプロに聞きに行きます。ここで捨てる勇気が必要なのは、余計なものを捨てない限りは、教えを請いたい人に会う時間を十分に取ることができないからです。自分の限りある時間はすべて、自分がほんとうに成し遂げたいことのために使うべきです。