人生は、偶然で成り立っていることを知っているか?

チャンスというのは、来る人のところには次々訪れますが、来ない人のところにはまるで来ないものです。その違いは何か。チャンスをつかむためのアンテナを張っているかどうかです。

自分の未来は、過去からの成功や実績の延長線上に訪れるものではなく、偶然に舞い降りてくるものであると私は考えます。あるポジションに抜擢される、大きな仕事を任せられる、キーマンを紹介されるなど未来の成功につながる出来事は、これまでの過去の出来事から1本道でつながっているのではなく、極端な言い方をすれば単なる偶然です。その偶然を磁石のように引き寄せて、キャッチできるかどうかに、「稼ぐ人」と「稼げない人」の分かれ目があります。

とはいえ、過去の実績がまったく関係ないかといえば、それは違います。過去にどれだけ自分と向き合い、ぶれない軸をつくってきたかが、すなわちアンテナの感度になっているからです。

チャンスをつかめる人は、毎日の習慣にも特徴があります。彼らは1日が終わるとき、必ずその日のことを振り返り、1日を決算します。成功したことと失敗したことの理由を分析して、翌日に生かそうとするのです。

さらには、成功した体験を成功パターンとして意識に刻み込み、日々の生活に組み込んでいきます。つまり、自分にとって最適な時間の使い方や人間関係を、日々アップデートしているのです。それによりアンテナは、チャンスに対してますます敏感になっていきます。

一方で、チャンスをつかめない人というのは、1日を振り返るという作業をしないため、いつまで経っても行動が修正されないままです。価値のないセミナーに参加したり、レベルの低い人とばかり一緒に過ごしたり、時間の無駄であるばかりか、アンテナを立てる場所が間違っているのです。これではチャンスが舞い降りてきても気づくことはできません。

チャンスをつかみたいのであれば、自分がほんとうに成し遂げたいことのために、1日1日を大切に生きる。真剣に生きたその1日1日、その一瞬一瞬に未来への可能性が宿るのです。