2024年下半期(7月~12月)、プレジデントオンラインで反響の大きかった人気記事ベスト5をお届けします。社会・サブカル部門の第5位は――。
▼第1位 「鬼滅」でも「進撃の巨人」でも「ハガレン」でもない…海外のアニメファンが歴代1位に選んだ「非ジャンプ作品」
▼第2位 初潮を迎えた日から、父は何度もレイプし、母は傍観した…実父の性加害を顔出し実名で告発し続ける理由
▼第3位 「鬼滅はもうオワコン」の評価を180度変えた…海外のアニメファンが「歴史的傑作」と大絶賛した神回の内容
▼第4位 本当は「コロンビア大院卒の超高学歴」なのに…小泉進次郎氏が「これだから低学歴は」とバカにされる根本原因
▼第5位 まるで「ウクライナ戦争」を予見したかのよう…軍事分析のプロが「傑作だ」と称賛する「90年代人気アニメ」の名前
※本稿は、高橋杉雄『SFアニメと戦争』(辰巳出版)の一部を再編集したものです。
リアルロボット路線の究極形だった『パト2』
日本のSFアニメと戦争の関係を考察する上で絶対に外すことができない作品に、『機動警察パトレイバー2 the Movie』(1993年)がある。
『機動警察パトレイバー』(1988年)は、コミック版、OVA版、テレビ版が展開したメディアミックス的な作品で、舞台は世紀末の東京である。そこでは、レイバーと呼ばれる二足歩行のロボットが実用化され、土木作業などを行うようになっており、レイバーの普及とともに犯罪にも使われるようになったため、警察もレイバー犯罪取り締まり用のパトロール用レイバー(略して「パトレイバー」と呼称される)を「特殊車両二課」(略して「特車二課」と呼称される)という組織を作って運用している世界における物語である。
舞台が現実の東京であり、警視庁という現実の組織の警察官が登場人物になっているために、「リアリティ」の度合いが極めて高く、いわゆる「リアルロボット」路線のある種の究極の姿だといえる。