自衛隊の初のPKO参加を背景につくられた作品

劇場版第1作の『機動警察パトレイバー the Movie』(1989年)では、現在の目から見てもまったく古いと感じさせないレベルでサイバー犯罪を描いた。この『機動警察パトレイバー2 the Movie』は劇場版としては2作目となり、シリーズにいったんの区切りを付けた作品でもある。

機動警察パトレイバーシリーズは、あくまで警察官が主役であり、戦争を舞台とはしない。『機動警察パトレイバー2 the Movie』の大きな特徴は、パトレイバーシリーズの世界観をベースに、東京を舞台にするという前提の中で、戦争という時間と空間の記号性を描ききったことにある。