数値に異常があったからといって、「とりあえず病院に行く」のが正解だとは限らない。健康診断の正しい活用方法を保健指導の第一人者に聞いた。
「早期発見」だけを重視するのはもう古い
健康診断が嫌いな人は少なくありません。忙しい中でスケジュールを調整して受けなければならない負担や、勤務先から強制されることへの抵抗感もあるでしょう。
労働安全衛生法に基づく日本の健康診断は、測定された数値が基準値を超えているか否かに重点を置いた「早期発見・早期治療」の発想で成り立ってきました。血圧が高ければ高血圧症、中性脂肪やコレステロール値が高ければ脂質異常症など、それぞれの基準値を超えたら「要精密検査」「要医療」と通知されます。
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