生き残るために最低限のスコア
企業のグローバル化が進む今日、TOEIC600点というのはビジネスパーソンが生き残っていくためのボーダーラインだといっても過言ではありません。実際、私の周りでもTOEICのスコアを昇進や昇給の基準、あるいはリストラの足切りにする会社は、ここ数年すごい勢いで増えています。
現在、大卒新入社員の平均点は450点程度。日本で学校英語だけを勉強してきた方のスコアはこのくらいでしょうが、それでも3カ月で600点、いや800点でも取ることは十分可能です。ただし、そのためには点数を上げるのに必要なことだけに集中してやる必要があります。
まずはTOEICの正しい情報を知ること。問題のパターンは決まっているので、それを踏まえて対策を立てるのです。本屋に行って攻略本を探せば、基本的な情報は簡単に手に入ります。ただTOEICには絶対出ないことまで延々と解説されているようなものも少なくありません。「英語オタク」的な著者が書いた本は要注意です。ネットの口コミなども見ながら情報収集し、良書を選んでほしい。「リスニングの解説が流れている間にパート3の問題を先読みする」といったテクニックが高得点獲得には必須なのです。
学校に通うのも有効ですが、やはり通う前に情報を集めて評価を確認しておくことが大事です。
攻略法の次は問題集でTOEICの出題に慣れる。600点が目標ならあれこれ手を出さず、『TOEICテスト新公式問題集』(国際ビジネスコミュニケーション協会)に絞るのがいいと思います。これにはVol.1からVol.5までありますが、Vol.1はやや内容が古いので、Vol.2から始めるといいでしょう。
TOEICにはリスニングとリーディングの2つのセクションがありますが、このうち短期間で点数が伸びるのは圧倒的にリスニング。同じ時間勉強するならリスニングの配分を増やしたほうが効果的といえます。具体的にはリスニングで380点を目指す。そうすればリーディングは220点で、合計600点になります。